私をギュッ！

小さな頃、私は1人で生きて行こうと思ったことがありました。

小さな私の大きな決意でした。

けれど 夕闇の迫る町、どんどん暗くなって行く 先の見えない道を見つめていると、怖くて とても無理だと思いました。

やはり私は、ここで生きて行くしかないのだなぁと思いました。

小さな自分の無力さを感じました。

その時、私は思いました。

いつか安らいだ日々が戻って来ると思うから しんどいのだと。

そんな日は来ない。

これが当たり前。

当たり前なのだから、終わることなどはない。

当たり前だと思えば辛くない。

そう思うと本当に、前より少し楽になった気がしました。

けれど、それは 希望を手放して得た安息だったのだと思います。

ひとりでは行けない ー無力ー

その時の小さな私は、とても傷付いていたのです。

私をギュッ！

大人から見れば、大した出来事ではなかったのかもしれません。

小さな私の思い込みの部分もあったのでしょう。

けれど私が傷付いていたのは事実。

私にとって、それは本当にあった世界なのです。

だから、今の私が その子の声を、痛みをキャッチして、しっかり抱きしめてあげたいと思います。

辛かったネ

頑張ったネ

もう大丈夫だよって。

少しずつ少しずつ、傷付いた小さな私を見つけて行って、私が私自身を癒してあげれば、今 目の前にある世界も変わって行くはず。

傷付いて曇ったレンズから見ていた世界が、鮮やかな色を取り戻すはず。

小さな私をギュ〜ッ！！

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